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2018年5月4日花粉情報【ヒノキ花粉が3日連続して0個となり、5月1日が当観測地のヒノキ花粉飛散終了日となりました。】

[2018.05.05]

『ダーラム法』スギ花粉0.6個、ヒノキ花粉0個、その他の花粉47.2個でした。

累積スギ花粉4162.0個、ヒノキ花粉3896.0個、その他の花粉9140.0個。

 

晴れて気温も上がり、南風が強く吹きましたが、ヒノキ花粉は測定されず、5月2日より3日連続して花粉が観測されませんでしたので、5月1日が、当観測地におけるヒノキ花粉飛散終了日となります。昨年(2017年)は、5月11日でした。

 

ヒノキ花粉は、飛散総数が極めて多かった割には、早め、それでも、大体例年並みの飛散終了となりました。3月~4月に天候が良く、気温が高かったため、木に着いた花粉は連日開花し、早めに飛び終わった様に思われます。

なにはともあれ、今年のスギ・ヒノキ花粉シーズンは終了です。

 

【シーズン総括】

1.スギ花粉飛散開始は、2月10日と例年並みでした。

 ヒノキ花粉飛散開始3月1日とやや早めでした。

2.スギ花粉飛散総数は、4162.0個

 ヒノキ花粉飛散総数は、3895,7個

総数8157.7個、ヒノキ花粉のスギ花粉に対する割合、93.6%とヒノキ花粉の極めて多い飛散となりましたスギ花粉飛散終了は、4月26日と例年並みでした。

3.スギ花粉飛散終了は、4月26日と例年並みでした。

 ヒノキ花粉飛散終了5月1日と例年並みでした。

4.シーズン飛散総数が、8000個を越え、シーズン前の予想、3700から4500個/cm2(私の予測5800個)をはるかに超えた大量飛散(観測史上で3番目)でした。

 そして、何より、ヒノキの超大量飛散(観測史上で1番目)となりました。

5.花粉症症状は、極めて大量の花粉が短期に集中したため、非常に症状の強い大変なシーズンでした。

6.ヒノキ花粉の異例な大量飛散の原因は、専門家の分析を待ちたいと思います。

(個人的には、3月~4月の天候が良く、ヒノキ花粉は、冬眠から覚めた春に花粉が成長するため、雄花の花粉量が多くなり、気温が高く、雨が少なかった為、

多く飛散したと分析します。)

 

 

 

 

 

                【終わりに】

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざがありますが、今年の花粉症は症状の強く大変な方が多かったと思いますが、多くに方は、シーズンが終われば、また忘れてしまうと思います。

 

花粉症症状を軽症にする方法として、症状の出る前から対症療法の薬をシーズンが終わるまで使用し予防する『初期療法』があります。しかし、これは、抗ヒスタミン薬や点鼻薬を、花粉飛散前からずっと、人によっては3~4か月使用し続ける方法ですが、花粉症が治っているわけではありません。

 

現在、唯一、花粉症を根本的に改善してアレルギー体質を治してゆけるのが『免疫療法』です。

約100年前から注射による皮下免疫療法(SCIT)がおこなわれてきましたが、ヨーロッパを発信源として、30数年前から注射にかわり、舌の下に治療ワクチンを、1~2分置いておくだけの舌下免疫療法(SLIT)は開発されてきました。

 

我が国でも、スギ花粉症の薬が4年前(2014年10月)から保険適応となり、2018年には、12歳以下の小児も服薬出来る錠剤が発売予定(6月下旬)となりましした。

ダニ舌下免疫療法(SLIT)の治療薬も、3年前(2015年11月と12月)から保険適応となり、2018年2月から12歳以下でも服薬可能となり、またその両者を併用することも可能です。

(クリニック通信 VOL73(2018 年 4 月 18 日)・https://nagakura-ac.com/wp-content/uploads/2018/04/cf601ce78b7f71fea323063fae13b7b7.pdf

クリニックでの治療実績や治療方法も説明しています。是非、参考にして下さい。

(クリニックHP:舌下免疫療法:https://nagakura-ac.com/舌下免疫療法

 

この花粉情報が、花粉症の方、当クリニックでスギ花粉舌下免疫療法を実施している方、医療関係者、気象予報士や花粉情報にたずさわる方、研究者やメディアの方などの役に立てることを切望いたします。

 

 

『とうきょう花粉ネット』は、2018年春を持って現在のリアルタイムの花粉情報の配信を終了すると決定しているようです。

花粉情報の発展のためには、後戻りする事実ですが、システム存続が出来ないという理由のようです。

そののちは、リニューアルが予定されています。

しかし、今後は、プレパラートに落下してくる花粉を染色し顕微鏡でカウントする『ダーラム法』による花粉情報になると思われます。

リアルタイムの花粉情報により、多くのことが明らかになり、花粉予報が進化したことを考えると、

今回の変更は、時代の進歩に、逆行するとも思える残念な事実と言えます。

 

環境省も独自の花粉予測を2年目ほど前から中止し、民間に委託しています。

このような状況下、是非、今後、より良い花粉情報の実現を切望し、今後も、出来る限りこの花粉情報を公表してゆく決意です。

(最後に、過去30年以上、ダーラム法により毎日花粉を顕微鏡で観察し、観測結果を深夜配信してくださったDr、Endo.M.D.に心より敬意を表するとともに深謝いたします。お疲れさまでした。)

 

 

 

 

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