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ながくらクリニック通信vol30-②-3(2009/1/4)

2010年スギ花粉症予報・対策Q&A②-3

③症状について

Q11 スギ・ヒノキの花粉はいつ始まり・いつ終了するのでしょうか?
A.スギ花粉の飛散開始は、例年2月上旬から中旬に始まり4月にはいると終了します。
ヒノキ花粉は、3月下旬からは始まり5月の連休すぎには終了します。
(その飛散量は関東周辺ではスギ花粉の約10-15%位ですが、約80%の人は遺伝子により、スギ・ヒノキの両方に抗体を産生します。)

Q12 鼻づまりがつらいのですが、良い治療薬がありますか?
花粉によるアレルギー反応により、肥満細胞(マスト細胞)より放出・産生されるヒスタミン・ロイコトリエンのどの物質が、クシャミ・鼻水・鼻閉などの鼻症状を引き起こします。特に鼻閉に対し、抗ロイコトリエン薬の使用が効果的であることが確認されてきました(参考:鼻アレルギー診療ガイドライン2009)。

Q13 咽頭の痛み・耳症状・熱感・発熱などがありますが、風邪との違いは?
花粉症は鼻のみの症状でなく、耳・咽頭・喉頭の症状、全身のだるさ、軽度の発熱の症状を合併します。そのため、発症の初期には風邪と区別がつきにくいことがあります。具体的診断には、
皮膚検査・血液検査により診断をしますので専門医にご相談して下さい。

Q14 2才の子供が今春鼻水・鼻閉・眼のかゆみ等を訴えるのですが?(子供の花粉症)
花粉症発症の低年齢化が進んでいます。早い場合1歳(2シーズン目に発症する子供を診察する事もあります。)で発症することもありますので受診してご相談して下さい。

Q15 両親が花粉症なのですが、生まれた子供が花粉症に発症することを予防できるのでしょうか?
花粉症に発症するか・しないかは、個人の遺伝子、発育時の環境などが影響して決定すると考えられます。しかし、発症のリスクを軽減させる方法としては、スギ花粉症に時期に花粉との接触をなるべく少なくする、生後からの離乳食の取り方、生活環境・衛生環境において、注意できる点を改善することなどが、有効であると考えられています。

Q16 花粉症の時期になると咳発作がとまらないのですが?-咳喘息についてー
花粉症の時期に、鼻アレルギーや喘息などのアレルギー疾患のある場合、下気道の過敏性が高まり咳発作を起こしやすくなることがあります。咳喘息とも呼ばれ、気管支の炎症・過敏性を改善するため、抗アレルギー薬、抗ロイコトリエン薬、吸入ステロイド薬などで治療します。

Q17 花粉症は高齢になれば症状がなくなりますか?また高齢で発症もありますか?
加齢による免疫機能の変化により、症状が軽症に(鼻水のみになるなど)なったり、症状の消失する場合も(60歳をすぎると約10%くらいとも言われています。)ありますが、その反面、
60歳を越えてからの花粉症発症もあるため、(発症の高年齢化)現在、症状のつらい方は、まず
現在の症状に対する治療が必要と言えます。

Q18 日本人以外の国籍の方も日本に来て花粉症になりますか?
スギ、ヒノキの木は、世界的に見てほぼ日本に特有に分布しています。日本においては、厳密には、北海道と沖縄にはほぼ生育しません、また中国大陸(中国杉)、北米(ロッキーマウンテン・シダー)、南米など地球の温帯地域に存在します。また、これらの木の花粉の抗原性はほぼ同様と分析させていますが、生息する地域はごくわずかです。
したがって、日本に来た外国生まれの方は、日本に来て初めてスギ花粉と出会うことになりますが、
もし、スギ花粉に対する抗体を産生する遺伝子を持つと、スギに対する特異的抗体が産生され、
感作→発症という過程を引き起こす事となります。外来で問診すると、一般に、外国の方が日本に来て発症するには、少なくとも3年くらいかかると思われます。

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