アレルギー性鼻炎の対する手術療法・レーザー治療
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レーザーについて
当クリニックで使用する機械は、いろいろなレーザー器械が開発されてきた中でクリニックにおいて鼻の治療に現状で最も総合的に優れたと判断した、アルゴンプラズマレーザー (APC)を使用します。
【お知らせ:以前はレーザー手術を土曜日診察後の午後実施していましたが、午前中の診療が長引くために手術を組めない事と、舌下免疫療法(SLIT)が2014年より実施され、レーザー手術の実施症例が減少したため、当クリニックで実施することがなくなりました。希望の場合には、関連病院に紹介いたします。宜しくお願いいたします。】
【アルゴンプラズマとは?】
照射部位にアルゴンガスを噴射(アルゴンプラズマビーム)させ、ここに電極より放電させることにより組織を焼却します。
【特徴】
- 安全である。
- 出血がほとんどない、また痛みが少ない。
- 出力が高く一定の深さまで均一に鼻粘膜を短時間に焼却することが出来る。また粘膜がこげることがないので煙も出ない。
- 効果が長期間持続する。
- 手術時間が短い。
- 鼻出血の止血処置にも効果が高い。
などがあります。
手術について
診察
診察により、レーザー治療により、鼻づまり・鼻汁過多・クシャミなどの鼻症状が改善するか、また手術可能か判断します。
- 鼻中隔彎曲(鼻の真ん中の骨の曲がりが強い・鼻腔形態の問題がある場合(鼻腔内の突起・曲がりなどにより鼻腔が狭いため手術器械・内視鏡が入らないなどの場合)は、手術が出来ない場合があります。
- レーザー治療のみでは、治療効果が得られにくい場合
ⅰ)慢性副鼻腔炎・鼻茸(ポリープ)の充満している場合
ⅱ)内科疾患(高血圧・糖尿病・不正脈・ペースメーカー・脳梗塞・心筋梗塞の既往により抗凝固剤(アスピリン・ワーファリンなど)使用など基礎疾患がある場合は、手術を実施できない場合があります。ご了承下さい。 - アレルギー性鼻炎・スギ花粉症などがある場合、一般にアレルギー検査(血液RAST検査・血液一般検査・好酸球検査)が必要となります。またアレルギー症状が強くレーザー手術のみで将来まで治療効果の持続が困難な場合、免疫治療(減感作療法)の併用を必要とする場合があります。
◎詳しくは、診察の際お尋ねください。
麻酔
鼻内をスプレーで表面を麻酔し、ついで麻酔薬をつけたガーゼを鼻内にいれ、効果が充分で出るまで待ちます(約20分程度)。
(注意)歯科などで麻酔が効きにくい場合、麻酔薬でアレルギーの既往のある場合は、事前に申しでて下さい。
照射
アルゴンプラズマレーザー(APC)を、下鼻甲介に照射します。内視鏡で照射部位を確認しながら処置します。片側約5-10分くらいです。出血・疼痛はほとんどありません。
手術後
- アルゴンプラズマレーザー (APC)は、術中出血がほとんどないので、鼻の手術後のようにガーゼを鼻内につめる(パッキング) することはありません。
- 術後、感染予防・炎症・腫れを抑えるため、抗生物質、消炎鎮痛剤、抗アレルギー薬などを処方します。
- 当日は、運動・アルコール類は避けて下さい。シャワー・入浴は差し支えありません。寒い時期、空気の乾燥した時期には、マスクで鼻粘膜を保護することも術後の経過を良好にします。
- 術後3-4日後に受診していただき、状態のチェック・鼻内処置をします。その後、一般に鼻粘膜が再生するまでの2.3-週間はかさぶたがつくため、外来処置が必要です。
- 術後の処置が十分でないと、鼻粘膜が癒着する、感染により再生に時間がかかる場合があります。
- 術後の状態・経過は、その方により異なります、そのため十分な管理が大切です、その間受診して下さい。
費用について
レーザー治療には保険が適応されますので、3割負担の場合、約6,000円くらいです。