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⑦減感作療法Q&A ②

⑥アレルギーの免疫治療 Q&A 
⑥減感作療法Q&A ① ⑦減感作療法Q&A ②  
⑦減感作療法Q&A ②
Q27.妊娠・授乳中は出来るのでしょうか?

 スギ花粉は、通常の生活において体に入ってくる物質です。したがって、これを治療用に精製したエキスの投与量を調整して注射することにより、免疫の過剰反応を抑制します。そのため治療薬のような副作用はなく、妊娠、授乳中も継続することが可能です。

Q28注射で喘息発作が誘発されたり、アトピー皮膚炎が増悪することはありませんか?

 注射の反応が強い時、投与量を無理に増加すると喘息が誘発されることはあると言われますが、このようなときは、全身のアレルギー反応が亢進して過敏性が高まっていることにより症状が発現していると判断されます。(私達のアレルギー研究班においては、十分注意して無理な増量はしないため、全身の重篤な過剰な反応は発生しないよう、注射の反応をよく確認したうえで施行しています。)

Q29治療効果はどのくらいですか?またどのくらい持続するのですか?

 維持量まで達すると、治療効果は約70%と判定されています(施設により異なりますが)。
 この数値は、ステロイド点鼻薬・抗アレルギー薬の治療効果が、一般的に約70%程度であることを考慮すると、長期間の通院の回数は必要ですか、治療法として取り入れること考慮してよいと判断できます。また治療の途中でも、対症療法で使用する薬剤が減らせるなどの効果もあります。
 治療が維持量まで達し、その後注射をやめても、個人の免疫反応により違いはあると言えますが、治療薬の必要のない状態、発症しない状態に誘導が可能と判断できます。

Q30.子供でも出来るのですか?

 注射は痛みを伴うため、自分で病態の理解が出来、自分で治療を希望した場合に行います。
(そのため、当クリニックでは、小学校に上がってから施行する場合がありますが、慎重な判断が必要です。)

Q31新しい治療法(経口減感作)その他はいつ実施の予定なのでしょうか?

 経口減感作(舌下)は、現在ボランティの協力下、臨床での治療効果・安全性の確立を目指して研究中です。この治療法は、今後我々アレルギー専門医により臨床で実施してゆく予定ですが、少なくとも数年(早ければ限られたアレルギー専門施設で3.4年後の可能性?もあるかも知れませんが、詳細は不明)はかかると判断します。

(追加項目)今後の花粉症治療について

Q32.今後の新しい治療法について(現在アレルギー研究班でこれらに協力しています。)

①経口減感作(舌下)は臨床適応の判定をしていますが、一般には数年はかかると思われます。
②花粉症緩和米は、治療用薬品として安全性、効果判定をするのが必要な状況です。
③ペプチド療法も臨床適応のための判定をしていますが、数年はかかると思われます。
④抗IgE抗体は、日本で難治性の喘息で認可が決定していますが花粉症では未定です。

(このようにアレルギーの治療は近年さらに進化して、もう少しで新しい局面に届くと言えます。)

 

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