5月4日(水)2022年シーズン総括、予想の分析
【シーズン総括、予想の分析】
当地においてシーズン全体で、スギ花粉3838.3個、ヒノキ花粉1333.2個、合計5171.5個でした。
昨年(2021年の)スギ花粉3914.7個、ヒノキ花粉655.6個、合計4570.3個
より、飛散総数は昨年より約1.13倍と多く、スギ花粉はほぼ同数、ヒノキ花粉は多く、2.03倍と約2倍、スギ花粉34.7%と多い年でした。
②品川区の過去10年平均
スギ花粉 3544.0個
ヒノキ花粉 1083.1個
飛散総数 4627.0個
となったため、総数では、今年は過去10年平均の1.12倍とやや多くなりました。
③飛散時期、最大飛散数は、
スギ花粉飛散開始 2月26日と例年より遅く
スギ花粉飛散終了 4月24日と例年より遅く
ヒノキ花粉飛散開始 3月10日と例年並み
スギ花粉飛散終了 4月30日と例年並み
スギ飛散数、3月15日、654.6個は、過去最大数
となりまた。
④天候
2月中旬まで例年平均より気温は低めで、スギ花粉飛散開始は遅れ、2月下旬より
3月以降に平均気温が高めであったため、一気にスギ花粉飛散数が増加し、気温が高めであった影響を受けて、スギ花粉飛散開始より、短い期間で、ヒノキ花粉が飛散開始となりました。3月後半から4月は、記録的に雨に多い天候となり、間歇的に花粉が飛散しまた。
⑤シーズン前の予想と飛散数の分析をすると、
シーズン前の当HP での予測が、飛散総数6,100個(スギ花粉5,500個、ヒノキ花粉600個)でしたから、飛散総数では、予想の84.8%とやや少ない年となりました。
ヒノ花粉が予想の600個の2.2倍の1333.2個(34.7%)と多い年でした。
最近10年間の当地における飛散総数が4,627.0個となったため、当地における過去10年平均よりやや多く、昨年の4570.3個と比較してもやや多い多い年でした。
【おわりに】
過去20年以上、花粉観測をライフワークとし、観測データを、毎晩、深夜に送信して下さる、Dr.T.Endo、M.D.に敬意を表するとともに、心より深謝いたします。お疲れ様でした。
(2022より、花粉リアルタイム情報を発信していた、環境庁「はなこさん」が、HP上の告知により中止となりました。そのため、時間ごとの花粉動態が分らないため、飛散分析も限定したものとのなってしまいました。しかし、現在、東京(都内)で、毎日、花粉情報を前日の測定データを、当日深夜に発信している花粉情報は、知る限りにおいて、Dr.T.Endo、M.D.のデータのみとなってしまっています。)
花粉症の方、自分のクリニックで通院中、スギ舌下免疫療法(SLIT)実施中、ゾレア(抗IgE抗体)を使用している方、また、花粉症治療にたずさわっている医療関係者や気象予報、花粉予報関係の方などに、少しでもこの情報が役立つことを希望しており、今後も、花粉情報がほとんどなくなりつつある現状において当花粉情報を、出来る限り、今後とも、発信してゆく予定です。
◎本日の、今年の花粉飛散に分析の総括を発表して、本日をもって、今年の『スギ・ヒノキ花粉飛散情報』を終了します。(お疲れ様でした)
2022年5月4日 ながくら耳鼻咽喉科アレルギークリニック(永倉 仁史)