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ながくらクリニック通信vol29(2009/12/1)

2010年スギ花粉予測(第1報2009.11.24)

Ⅰ【2010(来年)のスギ花粉症予報】を発表します。

【分析】
2009年の夏の気候は
①梅雨明けは早く発表(7月14日)されましたが、その後も天気のぐずついた日が続いたために7月から8月の日照時間が2009年より短く、最高気温も低めとなりました。
②その反面、8月中旬より例年並みの夏の気候に近づきました。
スギの雄花の着花量が、前年の主に7月から8月の日照時間および最高気温に最も影響を受けることを考えると、

【2010年度スギ花粉予報(都内)】
①2009年度とより少ない
スギ花粉総数1,600-1,800個・シーズン、ヒノキ花粉はスギ花粉飛散総数の10-20%と予測されます。
(参考グラフ1)
②全国的には、例年並みか少ないと予想され、特に2009年花粉飛散量の多かった関東から東海地方においては少ない傾向にあると予想されています。

【飛散開始】は、
特に、2010年冬の気候が、エルニーニョの影響を受けて暖冬傾向になると予測され、1月から2月の平均気温が高めと(例年並みおよび高めの予想率が80%)予想され、
(参考WEB:日本気象協会 長期予報 http://tenki.jp/long/

花粉飛散開始は例年並みからやや早い、2月初旬から10日と予想されます。

◎実際の予測は、まだ来年の花粉予測が発表されていませんが、12月に東京都の花粉情報が発表されると思われます。
実際、今年の秋スギ林に入りスギ着花量を観測した情報によると、昨年より花粉をつけている量は少ないが、激減しているとは判断できないの報告もあり油断できないと言えます。
 また、本年度、スギとヒノキの花粉飛散総数が、約6,000個と例年の約2倍を越えたことにより、スギ花粉の抗体量は、外来で検査し た方の結果を見ますと、シーズン後には、シーズン前の約3倍から5倍と増加しています。また、この抗体の増加により、今年初めて花粉症症状が発症した方も多く見受けられました。このように、抗体の増加により過敏性を収得した人は、来年から比較的少数の花粉数でも症状が出やすいといえます。
(両親、家族に花粉症のある方、他の抗原(ハウスダストなど)に抗体をもつ方は、粉対策をして準備をしたほうが発症、重症を防ぐのに役立つと考えて良いと思います。)

Ⅱ【秋のスギ花粉症症状について】

今年は、夏(8月)また秋(10.1.1月)、特に10月初旬より11月末の現在まで、都内でも少数ですが、スギ花粉が千代田区(気象庁) にて観測されています。

(参考WEB 平成21年 夏から秋の花粉飛散状況:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kanho/kafun/index.html

この秋のスギ花粉飛散は毎年見られる現象です。一般に次の年の花粉飛散総数が多いと全年秋の花粉数も多いといわれますが、今年の秋には、昨年の同じくらいの症状を感じるスギ花粉症の方もいることを考えると、飛散予想数が少ないからといって、安心しすぎるのは禁物といえます。

Ⅲ【来年(2010年)スギ花粉症対策】

【花粉症予防のための抗アレルギー薬使用は、1月下旬までに開始をして下さい。】

シーズンのスギ花粉飛散総数が、1,000個を超えるということは、一般にスギ花粉症の症状を出すのに十分の量と言われています。また、症状の強くなる目安となる30個・日をこえる日も数週くらいと判断され、暖冬の影響を受け早めにシーズンが始まる可能性が高く、花粉予防のため抗アレルギー薬を服用する人は、1月下旬までに、医療機関の受診を勧めます。
(以上)

(参考グラフ1)

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