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ながくらクリニック通信vol13(2007/11/6)

Ⅰ.秋のスギ花粉飛散
 秋にスギ花粉が飛ぶのでしょうか?と疑問に思う方が多いと思いますが、毎年11月から12月頃にかけて、スギ花粉が、少量ではありますが、飛散します。
実際、関東のスギの観測地点(船橋)で10月より飛散が観測されています。
この花粉飛散は、東京郊外では都内よりさらに多い傾向があり、スギ花粉症の方の中には、この時期スギ花粉飛散を感じていたり、アレルギー性鼻炎の症状が強くなって方もいると思われます。

 この現象は、夏より成長したスギ花芽が成熟してきていることにより、秋に花粉を飛散させることにより起こります。過去花粉飛散の最も多かった2005年度の春の前の秋には、多数のスギ花粉が飛散しました。
 来春2008年度は、今年よりかなり多くの花粉飛散が予測されており、この11-12月には、昨年より多くの秋のスギ花粉飛散が起こる可能性があります。

 また、秋のスギ花粉の状況を知るには、年間を通して花粉観察をレポートして下さる貴重なサイトがあります。是非参考にされてください。(参考WEB③)

 そして、12月に入り気温が下がるとスギの木は休眠に入ります。その後、気温の上昇してきた2月頃より、休眠よりさめ花粉飛散を開始します。(また、暮れ・お正月の時期にも、気温が上がると、早くに花粉を飛散する(そそっかしい?)スギの木があり、花粉症状を起こすこともよく知られています。)

(参考WEB)
①NPO花粉情報協会http://pollen-net.com/
②“秋のスギ花粉飛散情報”http://pollen-net.com/autsugi07/autsugi07.htm
花粉観察ライブ http://blog.livedoor.jp/melissos/
Ⅱ.2008年のスギ・ヒノキ花粉飛散予報
 気象情報支援センター村山氏より、来年のスギ・ヒノキ花粉飛散予報が発表され、11月1~3日の日本アレルギー学会秋季学術大会シンポジウムにおいても発表されました。
それによれば、「西高東低」となりそうで、全国的には例年の平均と同じ位、平均よりかなりすくなかった今年より多い飛散量になると予測されました。

 実際には、今春のスギ+ヒノキ花粉飛散が、都内(品川)で1775.7個/cm2/シーズンであったこと、および、過去10年スギ花粉飛散平均値が約3000個であることを考えると、2008年度の花粉飛散総数は、3000個以上、条件がそろえばそれ以上の花粉飛散が予測されます。

 飛散開始時期も、例年より早まる可能性が示唆されています。
この3000個を超える可能性がある個数とは、ここ2年のスギ花粉飛散数が少なかったことを考えると、多くの患者さんで強い症状が起こるのに十分な花粉量と思われ、十分な対策(予防的投与・花粉症対策・免疫療法(減感作療法)等)が必要と思われます。

 今後、実際の花粉着花量を観測し、さらに気象情報を加味して、予測値は、花粉飛散直前まで修正されます。(今後、HPにても逐次アナウンスします。)

(参考WEB)
日本気象協会
来春の全国スギ・ヒノキの花粉飛散量予報http://www.jwa.or.jp/content/view/full/2077

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